- かち
- I
かち【価値】(1)物がもっている, 何らかの目的実現に役立つ性質や程度。 値打ち。 有用性。
「~ある品物」「~を損なう」「言及する~もない」
〔幕末までは「価直(カチヨク)」が用いられた〕(2)〔哲〕 善きもの・望ましいものとして認め, その実現を期待するもの。 内在的なもの・手段的なものなどにわかれるが, 特に, 真・善・美など, 普遍妥当性をもった理想的・絶対的価値をいう。(3)〔経〕 商品の価格の背後にあって, それを規定しているもの。 その本質・源泉のとらえ方によって客観価値説(労働価値説)と主観価値説(効用価値説)とが対立する。IIかち【勝ち】勝つこと。 勝利。⇔ 負け「~を譲る」「負けるが~」→ がち(接尾)~に乗(ジヨウ)・ずる勝った勢いに乗ってさらに調子づく。 かちにのる。「~・じて一気に敵の本拠に迫る」
~に乗(ノ)・る「勝ちに乗(ジヨウ)ずる」に同じ。~を制・する勝利を得る。 勝つ。~を千里の外に決す〔「史記(高祖本紀)」より。 張良が軍師として優れていたことから〕いながらに, 計略をめぐらし, 遠く離れている戦場で勝利を得させる。~を拾・う思いがけなく勝つ。IIIかち【徒歩・徒】(1)乗り物を使わず歩くこと。 とほ。「母御の~にて歩(アユ)ませ給ふが御痛敷候/太平記 11」
(2)陸路を行くこと。(3)武士の身分の一。 江戸時代, 幕府・諸藩とも御目見得以下, 騎馬を許されぬ軽輩の武士。 おかち。(4)「徒侍(カチザムライ)」の略。(5)「徒士組(カチグミ)」の略。〔(3)~(5)は「徒士」とも書く〕IVかち【褐】(1)濃い藍色。 かちいろ。 かつ。 かちん。「~の直垂(ヒタタレ)/平家 7」
→ かつ(褐)(2)「褐衣(カチエ)」の略。
Japanese explanatory dictionaries. 2013.